諸塚村「川の口棚田」

後世に残したい日本の原風景「棚田」

miyazaki tanada no.6  kawanokuchi(川の口)

棚田のこと

名称又は愛称:川の口棚田(かわのくち たなだ)
場所:諸塚村
地区名・集落名:川の口
面積:約7ha
全体勾配:約1/20
保全団体名:川の口集落協定

川の口棚田について

 本地域は、昭和12年に水利組合を設立し、昭和25年までに全長4,000メートル、その内340メートルが隧道である用水路を完成させました。その後、相次ぐ台風による災害で遮断されましたが、九州電力のダム建設補償金等により、昭和35年に改修整備されました。

その後、共同作業による開田が進み、現在の棚田が形成されました。

 現在も水利組合を中心に共同作業による水路の整備や水源地までの道路の生コン舗装作業等により、棚田が大切に保全されています。

おすすめポイント

 諸塚村は九州山地の中央部、宮崎県の北西部に位置する中山間地域です。川の口集落は、回りを豊かな山々に囲まれ、集落を囲むように棚田が扇状に広がっています。

 急峻な地形のため、農業生産では1つの品目を大規模に展開することが難しい条件下にあります。そのような中、先人達は、自然の恵みが未来でも続くよう森林を保全し、活用する暮らしを営んできました。それが「木材、椎茸、畜産、お茶」などの生産を複合的に行うことで、経営安定を図る「山間地農林業複合システム」を確立してきました。また、諸塚方式と呼ばれる自治公民館制度により、地域住民は力強いコミュニティーを形成しています。

 このような取組が評価され、2015年12月に「高千穂郷・椎葉山地域」として世界農業遺産の認定を受けました。

棚田の保全利活用状況

 中山間地域等直接支払制度に取り組んでおり、農道の草刈りや水路や水源地の整備を住民総出で行っています。また、諸塚村では、道路一斉清掃の日を設け、村民全員で村道や林道、農道の草刈りや側溝の泥上げ等の維持管理を行っています。

周辺情報

 特産品販売所もろっこはうす(0982-65-0264)

諸塚村の中心部、国道327号沿いにあり、諸塚の特産品である椎茸や季節の野菜、山菜、手作り味噌やだんごなどの加工品を販売しています。

 しいたけの館21「どんこ亭」(0982-65-0178)

諸塚村の情報発信の拠点、「しいたけの館21」の中にあるレストラン。椎茸を贅沢に使ったバイキング料理が人気です。

miyazakitanada.com

川の口棚田へのアクセス情報

住所:宮崎県東臼杵郡諸塚村大字家代川の口